
ロレックスの15xx系ムーブメントは、1960年代初めから1970年代の終わりまで、デイト、デイトジャスト、GMTマスターをはじめ多くのリファレンスを動かしてきました。番号は単純に見えますが、ムーブメントに刻まれた数字とキャリバー名は必ずしも一致しません。この記事では、デイトRef.1501、デイトジャストRef.1601、GMTマスターRef.1675を例に、この一族の構造を整理します。
一族の構成を知る

番号は、一つの一族の中での機能の違いを表しています。Cal.1560と1570は時刻のみ。Cal.1565と1575は日付付き。GMT版は日付キャリバーに24時間針を加えたものです。写真は日付付きのムーブメントで、ブリッジの刻印は1570です。
1570か1575か、ブリッジの読み方

ここで迷う方が多くいます。日付付きのCal.1575でも、ブリッジには「1570」と刻印されていることがあります。ロレックスは一族の中で同じブリッジを使っていたため、そこに刻まれた番号だけではキャリバーの全体を特定できません。手元のムーブメントが何かを知るには、実際に備えている機能を見る必要があります。
2つの世代、振動数の変化

1560/1565系は毎時18,000振動、あとの1570/1575系は毎時19,800振動で動きます。日付付きもGMT版もそれぞれの世代に従うので、振動数は2つの世代を見分ける手がかりになります。
リファレンス別に見る、デイトとデイトジャスト

オイスターパーペチュアル デイトRef.1501は、1960年代初めがCal.1565、1965年頃から1970年代にかけてCal.1575です。デイトジャストRef.1600・1601・1603は、1965年頃までCal.1565、1965年頃から1977年までCal.1575を搭載しました。ターノグラフRef.1625(サンダーバード)は1960〜70年代を通じてCal.1565または1575です。年代はいずれも目安で、生産は重なり合っています。
GMT版、Ref.1675

GMTマスターRef.1675も同じ流れをたどります。1965〜66年頃までの初期はCal.1565 GMT、1965〜66年頃からはCal.1575 GMTです。GMTは日付キャリバーに24時間針を加えたものです。「Officially Certified Chronometer」表記のごく初期の個体にはCal.1535を使うものもあります。写真はイエローゴールドの1675/8です。
3つの機能、日付・早送り・ハック

日常で使ったときの振る舞いは、3つの点で説明できます。日付は瞬時に切り替わり、深夜0時前後で一気に飛びます。1565と1575には日付の早送りがなく、針を進めて日付を合わせます。秒針停止(ハック)機能は1970年代初めに1570系の後期ムーブメントに追加されたので、同じキャリバーでも前期と後期でここが違います。
時計全体を読む

刻印一つで全体は分かりません。ケースのリファレンスはラグの間にあり、写真では「Registered Design」の下に「1675」とあります。キャリバーはムーブメントとその機能で分かります。リファレンス、年代、機能、ムーブメントを合わせて確認すると、はじめて全体像がはっきりします。
当店のロレックス
当店では、この時代のヴィンテージ ロレックスのデイト、デイトジャスト、GMTマスターを、点検と整備を済ませたうえで扱っています。現在の在庫はロレックスのページでご覧いただけます。表参道の店舗ではムーブメントを実際にご覧いただけます。