Omega Seamaster collector's guide 1948 to the modern era|オメガ シーマスター ヴィンテージ コレクターズガイド

オメガ シーマスター コレクターズガイド|世代・ケース・キャリバー

Omega Seamaster collector's guide 1948 to the modern era|オメガ シーマスター ヴィンテージ コレクターズガイド

シーマスターはオメガでもっとも長く続いている名前の一つですが、一つの時計を指す言葉ではありません。1948年以来、薄型のドレスウォッチ、日常使いの自動巻き、本格的なダイバーズ、さらには音叉式の電子時計まで、この名前で呼ばれてきました。この記事では、ヴィンテージを買うときに出会いやすいリファレンスとキャリバーを中心に、主な系統を順番にたどります。

1948年、最初の一章

Omega Seamaster ref. 2577-11 SC 1952 Cal. 351 bumper automatic|オメガ シーマスター 1948年 初期モデル Ref.2577

シーマスターは1948年、防水性を備えた日常用の腕時計として登場しました。Ref.2577などの初期リファレンスは、ねじ込み式の裏蓋とバンパー式の自動巻きを組み合わせています。写真は1952年のRef.2577-11 SC、キャリバーは351です。オメガの表記で「SC」はセンターセコンドを意味します。

バンパーからフルローターへ

Omega Cal. 354 bumper and Cal. 552 full rotor automatic movements|オメガ シーマスター バンパー式とフルローター式 Cal.354 Cal.552

初期のシーマスターには、自動巻きの2つの時代が並んでいます。Cal.354(17石)のようなバンパー式では、錘が限られた角度だけ動き、両端のバネに当たって跳ね返ります。Cal.552(24石)のようなフルローター式では、ローターが360度回転します。どちらも腕の動きでゼンマイを巻き上げる仕組みで、フルローターはそれを後からより滑らかにした方式です。

1960年代の定番、552・562・565

Omega Cal. 552 562 565 24-jewel automatic movement|オメガ シーマスター キャリバー552 562 565

1960年代のシーマスターの多くは、互いに近い3つの24石自動巻きで動いています。振動数はいずれも毎時19,800振動です。Cal.552は日付なしのセンターセコンド。Cal.562はカレンダー付きですが、日付の早送りはできません。Cal.565は日付の早送りに対応し、専用の位置に回すのではなく、リューズを繰り返し引くことで日付を進めます。

上品な系統、シーマスター デ・ヴィル

Omega Seamaster De Ville ref. 166.020 Cal. 565 monocoque case|オメガ シーマスター デ・ヴィル Ref.166.020

写真のRef.166.020(Cal.565)は薄型のドレスモデルです。薄さの秘密はモノコックケースで、ムーブメントは裏蓋からではなく前面から取り出します。文字盤には「Seamaster」と「De Ville」の2つの名前が並んでいます。1967年、デ・ヴィルはオメガの独立したコレクションになりました。

コスミックとコスミック2000

Omega Seamaster Cosmic 166.026 and Cosmic 2000 166.128|オメガ シーマスター コスミック コスミック2000

名前は似ていますが、作りは別物です。1960年代のコスミック(Ref.166.026、Cal.565)は前面から組み込むユニシェルケースで、日付早送り付きの24石自動巻きです。1970年代のコスミック2000(Ref.166.128、Cal.1012)はモジュール構造のケースと独特のガスケット方式を持ち、23石の自動巻きにクイックセットの日付とハック機能が付きます。「2000」はモデル名で、防水性能の数字ではありません。写真のリファレンスは本杅60m防水です。

1957年、最初のシーマスター300

Omega Seamaster 300 CK2913 1957 Cal. 501|オメガ シーマスター300 CK2913 1957年

ダイバーズの系統は1957年のCK2913(Cal.501)から始まります。1960年頃にCK14755(Cal.552)、1962年頃にRef.165.014(Cal.552)が続きました。これらはよく見る組み合わせで、市場によってキャリバーが違う個体もあります。ストレートなラグと細いベゼルが、この初期の一族の特徴です。シーマスター300は、ダイバー300Mよりも数十年前に生まれています。

新しいケース世代

Omega Seamaster 300 ref. 165.024 and 166.024 1960s|オメガ シーマスター300 Ref.165.024 166.024

1964年からのRef.165.024は、ひねりの入ったラグとリューズを守る形状の、ひと回り大きいケースになりました。日付付きのRef.166.024がそれに続きます。キャリバーは日付なしがCal.550または552、日付付きがCal.563または565で、ここにも市場ごとの違いがあります。「ビッグトライアングル」は12時位置に大きな夜光の三角を持つ文字盤のスタイルを指す言葉で、それだけで軍用の出自を示すものではありません。

1970年代、プロプロフ600

Omega Seamaster Ploprof 600 ref. 166.077 Cal. 1002|オメガ シーマスター プロプロフ600 Ref.166.077

Ref.166.077(Cal.1002)は、プロの潜水作業のために作られました。スチールの一体成形(モノブロック)ケースには独立した裏蓋がありません。ケース横の赤いボタンは、ロックされた両方向回転ベゼルを解除するためのもので、意図せずベゼルが動くのを防ぎます。600mの防水性能がそのままモデル名になりました。

ダイバーだけではない

Omega Seamaster chronograph 145.006 Cal. 321 and Electronic f300Hz 198.0001|オメガ シーマスター クロノグラフ 145.006 エレクトロニック f300Hz

シーマスターの名前は、時間の測り方がまったく違う時計にも使われました。クロノグラフのRef.145.006は、コラムホイールで制御する手巻きのCal.321を搭載しています。シーマスター エレクトロニック f300Hz(Ref.198.0001、Cal.1250)は電池式で、300Hzの音叉が精度を司り、秒針が滑らかに流れます。

1988年から1993年、ダイバー300M

Omega Seamaster Diver 300M ref. 2541.80 quartz 1993|オメガ シーマスター ダイバー300M Ref.2541.80

1988年のシーマスター200は、のちに「プレボンド」と呼ばれるようになったモデルで、波模様のダイバーより前に登場しました。1993年のダイバー300Mは、青い波模様の文字盤、スケルトンの針、独立したヘリウムエスケープバルブで新しい系統を作りました。写真のRef.2541.80はクォーツです。自動巻きのRef.2531.80はCal.1109、のちにCal.1120を搭載しました。映画『ゴールデンアイ』(1995年)に登場したのはクォーツの2541.80です。

現代の枝分かれ

Omega Seamaster Planet Ocean fourth generation 2025 Aqua Terra Seamaster 300|オメガ シーマスター プラネットオーシャン アクアテラ 現行

シーマスターは一本の系譜ではなく、並行するいくつもの一族として広がってきました。2002年のアクアテラは、上品で用途の広いシーマスターの新しい表現です。2005年のプラネットオーシャンは600m防水のダイバーズ専用の一族で、2025年に第4世代へと刷新されました。2014年には、歴史的なシーマスター300のデザインがコーアクシャルムーブメントとともに復活しています。

ヴィンテージを読む、コレクターの目

Omega Seamaster ref. 166.024 caseback and Cal. 565 movement|オメガ シーマスター ヴィンテージ 見分け方 裏蓋 ムーブメント

ヴィンテージの個体を見るときは、3つの確認が役に立ちます。写真はRef.166.024(Cal.565)です。まず、ケースのリファレンスとムーブメントを、正しい生産仕様・市場仕様と照らし合わせること。次に、ムーブメントのシリアルで製造時期を推定すること。ただし、シリアルで分かるのはムーブメントの年代であって、すべての部品の年代ではありません。最後に、文字盤と針を見ること。オリジナル、サービス交換品、リダンでは、それぞれ来歴も価値も違います。

当店のシーマスター

当店では、ここで紹介した系統のヴィンテージ シーマスターを、点検と整備を済ませたうえで扱っています。現在の在庫はオメガのページでご覧いただけます。表参道の店舗では実際に着けてお試しいただけます。